司法書士試験本試験直後の過ごし方

【雑談】司法書士試験 本試験直後の過ごし方

kitaharaその他, ブログ一覧

司法書士試験本試験直後の過ごし方

 7月2日に、令和5年度司法書士試験が実施されました。
 受験された皆様、おつかれさまでした。

 例年7月の第一日曜日に開催される司法書士試験。

 私は合計6回受験しましたが、毎年例外なく非常に暑かったことを覚えています。(時期的に、当たり前と言えば当たり前ですが…。) 

 受験地は県内にある某私立大学だったのですが、山手のほうにあるうえ、少し駅から離れたところにあり徒歩で10分ほど傾斜のある道を歩かないといけなかったので、試験会場に着いた時点で毎回汗だくになっていました。

 そこで、正確には覚えていないのですが、確か4回目くらいから着替えを持っていくようになりました。
少し早めに試験会場に入り、受験生で混みだす前にトイレの個室に入ります。そして、道中着ていた汗だくのシャツを脱いで、乾いた綿のシャツに着替えます。

 これだけでかなり快適に過ごせるようになりましたので、地味ですが、個人的におすすめの「試験対策」です。
なお、試験中に徐々に冷房が効いてきて寒く感じることもあるので、長袖のシャツや薄手のカーディガンなど、羽織れるものもあったほうがいいと思います。

 私は、しいていえば大学生の頃に少しの間だけ家庭教師をやっていたことがありますが、それを除くと(司法書士試験に限らず)受験指導に携わった経験はありません。

 そのため、自分の経験以上のことは何も語れないのですが、受験生に対して、
試験会場では、周りの受験生より自分のほうが優位に立っていると思い込め
というような指導をする受験予備校の話を聞いたことがあります。

 これはおそらく「そのように考えることで、精神的に落ち着いた状態で試験に臨むようにしろ」という趣旨のもの、メンタルコントロールの手法の一種と思われますが、私はこの「自分は会場に着いてから着替えたので、さっぱりした状態で試験に臨めている」ということをもって、「だから、汗だくの格好のまま試験に臨んでいる人よりは有利だ」と思うようにしていました。

*余談その1*
余談ですが、高校受験の頃、近所にある学習塾が塾生に「試験当日1つ目の科目の試験が終わったら、休み時間に周りの受験生に聞こえるように『めっちゃ簡単じゃなかった?』などと話して、他の受験生を不安にさせて優位に立て」というような指導をしているという話を聞きました。
(実際、自分が受験した会場にもいて、後から同じ塾に行っていたという友人にこの話を聞きました。)
個人的には、このように周りの受験生に直接影響を及ぼすような言動を用いる手法には感心しませんし、合格発表を終えてみたらその手法を実践していた受験生は合格者の中にいなかったので、「いったい何だったんだあれは…」となったことを覚えています。

 

 さて、話を司法書士試験に戻しますが、本試験直後の過ごし方って悩ましいですよね。

 専業受験生なのか、社会人受験生なのか、扶養親族(特に、未成年のお子さん)がいるのか…など、各受験生の事情によって採り得る選択肢もさまざまかと思いますが、まあだいたいのところ

(1)勉強再開の時期について
A:少しのあいだ休息期間をとって、今後のことはその後考えるようにする
B:もう来年度の本試験に向けた競争はスタートしているわけだから、すぐにでも勉強を再開させる

(2)教材について
A:(答練は別として)手持ちの教材を使ってもう1年勉強する
B:別の教材(中上級講座)を購入してみる

 これらをどう組み合わせるか、というところに行きつくのではないかと思います。

 

 私は伊藤塾という予備校の通信講座出身で、受験生時代はいろいろな組み合わせを試してみましたが、
最終的に合格した年の前の年の試験直後は、(1)はB、(2)はA を選択しました。
ただし、(2)について、改正論点などの重点対策の講座だけは取っていました。

 5回目の試験の結果は総合落ち(※)だったのですが、試験直後の手応えからして、なんとなく総合落ちではないかという予感がしていました。

(※)総合落ち…基準点(足切り点)のある司法書士試験において、午前・午後の択一試験・午後の記述試験とも基準点を超えているが、総合点が合格点に届かずに不合格となること。

 そこで、「総合落ちと仮定した場合、自分より上の層が今年合格してごっそり抜けるから、来年の受験生の集団の中でいえば、今この瞬間、自分は間違いなくトップ集団にいるはず。だとすれば、このまま同じペースでもう1年やれば、来年は自分が受かる順番のはず」…というようなことを考えていたのだと思います。
休息期間を設けると戻ってこれないのではという怖さもあり、(1)はBを選択することになりました。
そして、改正論点などを除けば新しい問題集などに取り組む必要はないだろうということで、(2)についてはAを選択した、という形です。

 

*余談その2*
なお、当時を思い出してみると、上記のような試験対策上の「幹」となる部分の選択を迫られていたほかに、日々の生活の中で『司法書士試験 スレ』などで検索して出てくる掲示板サイトを見るか見ないか、というような「枝葉」の選択も迫られていたように思います。
ちなみに私はというと、受験4~5回目ぐらいの頃(択一基準点は超えているけど記述基準点や総合点が微妙、というラインにいた頃)、移動中の電車や昼食時など、この手のサイトを結構覗いていました。
その経験から述べますと、上記のような掲示板サイトからは、有益な情報はほとんど得られません
自己採点の点数を書き込んでいる人が多数いるのですが、どうしても自分の点数と比較して一喜一憂してしまうので精神衛生上良くないです。
真の成績優秀者なのか、余談その1でも触れたような「周りの受験生を動揺させて相対的に優位に立とうとする輩」なのかの見分けもつかないですし…。
今思うと当時の自分も、そんなことは頭では分かっていたんですよね。
でも、つい見ちゃうんですよねえ(笑)。ただ、最後の年だけは、ほとんど見た記憶がありません。

 

 2年目以降で、択一基準点超えるか超えないかぐらいのラインにいたときのことを思い起こすと、中上級講座を受講したのは自分にとっては正しい選択だったかなと思っています(もちろん、選択しなかった場合のことはわかるはずもないのですが)。

 正直、当時の自分では入門テキストと過去問を何周やってもなかなか理解が進まなかったように思いますし、違う講師の講義を聞いたり、同じ知識を違う切り口で問われたり…といった経験が自分にとっては必要だったように思うからです。あと何より、「先に進んでいる感じがしない」という不安に勝てなかったと思います。

 

 最後に、受かった手応えがある場合は、司法書士事務所への就職活動やそれに準ずるリサーチ活動が選択肢に入ってくるかと思います。そのくらいの時期から採用活動を行っている法人なども多いので、宙ぶらりんになってやることがないくらいなら、早めに行動してしまうのも一考でしょう。

 業界の中から見ていると早期就職・早期退職のパターンも割と見聞きするのですが、まあそれはそれで「こういう事務所はナシだな」と判断して次に進めばいいだけの話かと思います。
 とはいえ、業界未経験者の場合は、なるべくまともな新人教育が行われているところを選びたいところですが…これについては入ってみるまで分からないので、何とも言えないというのが正直なところです。
事務所自体は普通でも、指導担当者とそりが合わなさ過ぎて早期退職、というパターンもありますから、運だと思って割り切るしかない…という感じでしょうか。

 

 とりとめのない内容になってしまいましたが、ちょうど本試験直後の時期でしたので、この時期の過ごし方について自分の経験をもとに書かせていただきました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

司法書士 杉原佑典


執筆・監修
司法書士 杉原佑典

司法書士 杉原 佑典

相続・生前対策(終活)・生前対策のことならいっしん司法書士事務所にご相談ください。

出張相談歓迎

ご相談者様のもとへお伺いします。


司法書士紹介を読む
Image

ブログランキングに参加しています。

クリックで応援よろしくお願いします。