
司法書士の杉原です。
先日、私の所属する成年後見センター・リーガルサポート明石地区と、社会福祉士さんで構成される権利擁護センターぱあとなあの共催で、
「本人死亡後に、財産引継ぎの相手方の判断で迷わないために~相続人特定と戸籍調査の基本~」
というテーマの合同研修があり、講師を担当させていただきました。
開催概要
【主催(共同)】
成年後見センター・リーガルサポート明石地区
権利擁護センターぱあとなあ
【日時】
令和6年8月7日(水)午後19時00分~20時30分
【会場】
複合型交流拠点ウィズあかし
【題名】
本人死亡後に、財産引継ぎの相手方の判断で迷わないために
~相続人特定と戸籍調査の基本~

当日の講義内容について

【タイムスケジュール】
7:00PM~ 相続に関する民法の基本的な知識について
7:30PM~ 戸籍収集の際のポイント
(資料)本人死亡後に、財産引継ぎの相手方の判断で迷わないために~相続人特定と戸籍調査の基本~
8:00PM~ グループディスカッション
【講義内容】
後見業務の終了時には、相続人の方への「財産引継ぎ」が必要となりますが、これをスムーズに進めるためにはまず、相続人の方が誰であるかの判断を誤らないことが必要となります。
この点について、苦手意識をお持ちの方や、そもそもご本人が亡くなった後の処理について経験が少なく、不安に思っていらっしゃる方が多いとのお声がありました。
そこで、家庭裁判所から示されている後見業務の終了事務の基本的な考え方をベースに、相続に関する民法の基本的な知識から戸籍収集の際のワンポイントアドバイスまでを約1時間に詰め込み、お話させていただきました。
参加いただいた方の中には、メモを取りながら熱心に聞いておられる方や頷きながら聞いておられる方がおられ、大変ありがたく思いました。
講義の後には定例のグループディスカッションの時間もあり、ここでは講義内容に直接関係しないことも含めて、疑問に思っていることや苦労している点などを少人数のグループに分かれて話し合いました。

セミナーを終えて
私は、後見業務に取り組みはじめてすぐの頃に、この「終了事務」を経験しましたが、特に最初の1件は手探り感が強く、不安に感じたことを覚えています。今回の研修が、少しでもその不安を取り除く一助になれば大変うれしく思います。
また日々の後見業務では、後見制度を必要しておられる方を受けきるだけの体制の整備、受け皿の確保の必要性を強く感じています。こうした合同勉強会を通じて、専門職同士の連携を強めていけたらと考えています。
また次回講義を担当させていただくことがあれば、その際はまた多くの方にご参加いただけるような内容にしたいと思います。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。